住宅ローン返済困難に陥る原因と解決方法

2020.04.02
住宅ローン

住宅ローン返済困難に関するデータ

病気や怪我、親の介護、転職やリストラなどで収入の減少から住宅ローンを支払うことが困難になるケースは誰にでも起こり得る事です。

実際にどのくらい住宅ローンの破綻や延滞があるのか見てみると、全てを把握できるデータは有りませんが、住宅金融支援機構が公表している「リスク管理債権」という統計が参考になります。これは民間銀行を含めた金融機関が機構融資の『フラット35』を貸し出した統計になります。

毎年開示をしていますが最新のデータは平成30年度となる為、それを参考に見てみましょう。

元金残高が23兆4,930億円に対して3,666億円が債権額小計(破綻・延滞・3カ月以上延滞合わせて)となっている。全体の1.56%が「ローン破綻」しています。また、貸出条件緩和債権額は4,539億円。貸出条件緩和とは自然災害や会社の倒産で住宅ローンの返済が困難となった人を対象に、金利・利息・元金の返済を条件緩和される事を言います。破綻債権額と条件緩和債権額の両方足すと、全体の3.49%が住宅ローン返済困難に直面していることが分かります。

（参照：住宅金融支援機構「リスク管理債権」より）

住宅ローン返済困難に陥る主な２つの原因

住宅ローン返済困難に陥る原因としては2点あります。

❶当初から無理のあるローンの組立てだった。

新築では設備や外構、中古ではリフォームにこだわり過ぎて思った以上にお金がかかってしまったが、夢のマイホームとなると気持ちが大きくなってしまい当初から無理のあるローンの組立てだった。諸経費も含めて頭金なしでフルローンを組んだ。貯蓄無しの状態でローンを組んだ。などなど…。

❷収入が減った、無くなった。

病気やケガ、親の介護、ボーナスカット、転職、会社の倒産などで、今までの様な収入が見込めなくなった。子どもが私立の高校・大学に通うことになり当初から予定外の出費がかかることになった。収入が下がっても生活水準を下げられず無駄な浪費がある。などなど…。

あなたはどれか思い当たるところはありませんか？

病気や怪我、親の介護、転職やリストラなどで収入の減少は、皆さんにも起こり得る事だと思いませんか？改めて気を付けて頂きたいのと、万が一、自分の身に直面した際には諦める前に早い段階で専門業者に相談が必要です。

住宅ローン返済が困難に陥ってしまった時の解決方法

❶リスケ
❷住宅ローンの借換え
❸任意売却・競売
❹債務整理

❶リスケ

目的：毎月の返済計画の見直し。返済期間の延長、ボーナス払いの取りやめ、極端な場合は元金返済ゼロで利息のみ支払う。

病気やケガ、転職やリストラで収入が下がり返済が苦しくなってきたという正当な理由がある場合は返済期間の延長や、一時的な返済猶予の条件見直しを応じてもらえることがあります。ただし、他にも借入れがあり、今後の収入も見込めない場合には認められない場合もあります。リスケ交渉の際は、同時に銀行員から徹底的に家計の見直しも行われ無駄な出費は抑えるように言われます。月々の返済計画の見直しをするも、まだ返済能力のある人がとれる方法です。

❷住宅ローンの借換え

目的：別の金融機関で毎月の返済計画の見直し。返済期間の延長、金利下げ。

ここ数年の金利状況は大きく低下傾向にある為、住宅ローンを組んだ当初より金利が下がっている場合はメリットが得られます。ただし注意点は住宅ローンを組んだ当時は無かった新たな教育ローンや車のローンがあったり、過去に住宅ローンの遅延があったり、団体信用生命保険に加入できない病気を患っていたり、自宅の担保評価が不足していたり、高齢で収入が少ない人達は難しいです。他の銀行で借換えの交渉もまた、当然審査はありますがまだ返済能力のある人がとれる方法です。

❸任意売却・競売

目的：住宅ローン返済の滞納が続いてしまった為、自宅を売却して住宅ローンの残債を清算する。

❹債務整理

目的：任意整理・特定調停・個人再生・自己破産の4つ方法から慎重に検討し他の債務も含めて住宅ローンの清算をする。

❸❹は内容が複雑ですのでまた別で詳しく解説しますが、住宅ローン返済困難に陥ってしまった場合は❶❷はまだ取り返しがつきますが、❸❹は個人信用情報機関に事故情報が登録されブラックリストに載ってしまいます。
最終的に、任意売却・競売や債務整理で解決するにせよ、早い段階での対策を考えることが大切になります。間違っても住宅ローン返済が困難になったとき、借金返済のための新たに借金をして借入額が膨れ上がることのない様に早い段階で、専門家に相談を。

このような不動産に関連するブログを発信している私共の会社も、

「相談実績８００件以上」の住宅ローンのトラブル等の「相談」に特化した『住宅ローン返済１１０番』という不動産会社になります。

私達は、住宅ローン、不動産の調査査定、任意売却、債務整理などを専門に、司法書士・弁護士・税理士との連携も行いながら、お客様１人１人に最適な「アドバイス・解決策」をご提案いたしております。

相談は無料になりますので、何か住宅ローンの事でお困りや不安な事がありましたら、いつでもお気軽にご相談・ご連絡致して下さい。