団体信用生命保険について
- 2020.07.10
- 住宅ローン
住宅ローンを組む際の条件として団体信用生命保険の加入が一般的です。いわゆる「団信」と呼ばれるものです。名前は聞いたことがあるし、なんとなくメリットがあることも知っているけど詳細は分かりませんという方が多くいらっしゃいます。
今回は団体信用生命保険について解説します。
団体信用生命保険とは
住宅ローンの契約者が死亡または高度障害状態になり就業できず、住宅ローンの支払いが難しい状態に陥ったときに、保険会社から金融機関に住宅ローン残債を返済してもらえる為の生命保険です。
住宅ローンは長期間のローンになりますので、返済期間中に契約者の身にトラブルが起きる可能性もあります。そのため、住宅ローンには団体信用生命保険の加入が一般的とされています。
団体信用生命保険の種類と内容
通常の団体信用生命保険
通常の団体信用生命保険は、住宅ローンの契約者が死亡または高度障害状態になったときに住宅ローン残債が生命保険で完済される仕組みです。
死亡または高度障害状態に備える通常の団信保険は無料なのが一般的です。その場合は保険料として金利が上乗せされるようなことはありません。
三大疾病特約付団体信用生命保険
三大疾病特約付団信信用生命保険は、住宅ローンの契約者が死亡または高度障害状態になったときに加えて、三大疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞)で所定の状態になったときにも、住宅ローン残債が生命保険で完済される仕組みです。
「所定の状態」が商品それぞれによって条件が異なるため、あらかじめ確認が必要です。
なかには一定期間は毎月住宅ローン分を負担し、それ以上症状が続いたときには住宅ローンの残額を完済する、という保障が2段階になっているタイプもあります。
金融機関によっても違いはありますが、金利の上乗せとしては、0.2~0.3%程度のものが多いです。
八大疾病特約付団体信用生命保険
八大疾病特約付団体信用生命保険は、住宅ローンの契約者が死亡または高度障害状態になったときに加えて、八大疾病で所定の状態になったときにも、住宅ローンの残債が完済される仕組みです。
「八大疾病」という病気はあまり聞いたことがないかもしれませんが、三大疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞)と五疾患(糖尿病、高血圧性疾患、肝硬変、慢性膵炎、慢性腎臓病)を指しています。
金融機関によって異なるものの、金利の上乗せは年0.3%程度のようです。それぞれの疾病の「所定の状態」に関しては、商品や金融機関によって違いは見られるので、こちらもあらかじめ確認が必要です。
団体信用生命保険ではカバーできないリスク
団体信用生命保険で保障されるのは、基本的に死亡または高度障害状態のときです。特約で三大疾病・八大疾病で所定の状態に該当した時に保険金を受け取ることができます。
ただし、それ以外にも住宅ローンの返済ができなくなってしまうリスクがあります。それは、病気やケガです。
病気やケガの場合は、就業内であれば労災保険、労災適用外であれば傷病手当金などでカバーすることもできますが最長1年6ヶ月と期間が限られてしまいます。
その働けない期間が長期間になると、収入が大幅に減少した中もしくは無い中で毎月の住宅ローンの返済をしなければいけないのです。
そのような病気やケガで働けなくなった時の収入減に備えて、就業不能保険に加入しておくというのもひとつの手です。
まとめ
住宅ローンを組む場合、ほとんどの金融機関において団体信用生命保険への加入が一般的になっています。通常の団体信用生命保険の保障内容は死亡または高度障害状態のみですので、それ以外は特約付きのもので対応することになります。
団体信用生命保険には審査があり、病気の既往歴や持病などの健康状態によっては審査に落ちてしまうことも考えられます。そのような場合は加入が任意のフラット35を利用するということもできます。
しかし、団信に加入していない状態ですとどうしても不安が残りますので、住宅ローンの借入額に合わせて、持病があっても加入がしやすい民間の生命保険を活用することをお勧めします。万が一の場合に、住宅ローン返済が困難にならないように準備しておきましょう。
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