任意売却にかかる費用と期間はどれくらい?
任意売却を調べると持出し費用0円!というのを目にしますが本当ですか?また、どれくらいの期間がかかりますか?
費用について
大きなメリットの一つとして、事前の相談から、売却完了までに任意売却にかかる費用でお客様の持ち出しは基本的にありません。
それは、任意売却を任された私たち不動産仲介業者が売却価格の中からお客様の必要経費として控除してもらえるように配分表を作成して、債権者(金融機関・保証会社)と交渉をしていくからです。ただし例外もありますので後ほど書きます。
売却代金から控除可能な項目
*不動産売買仲介手数料(売却価格の3%+6万円+消費税)
*抵当権登記抹消費用
*滞納管理費・修繕積立金(マンションの場合)
*後順位担保権者に係る抵当権抹消承諾料(ハンコ代)
*固定資産税・住民税等の滞納による差押え解除費用(一部または全部)
*転居費用(引越し代)
ただし、控除項目は最大でも売却価格の15%程度までの範囲で交渉をして抑えなければならず、全て債権者が認めてくれるというわけではありません。
競売の場合、引越し代は自費になりますが、任意売却では転居費用として売却代金から捻出して現金で受け取れる可能性があります。
お客様の中には勘違いをされている人も多いのですが、転居費用(引越し代)は債権者にとって支払い義務はなく、債権者の多くは、任意売却をしようとするお客様は金銭的に厳しいだろうと承知しています。住宅ローンも払えないほど困窮している人に引越し費用の捻出は難しいでしょうという、あくまでも善意で確保してくれています。
一方、例外として、引越し代を認めてもらえないケースもあります。それは、お客様に貯蓄がある。自動車や貴金属などお金に換金できる資産がある。金銭的に頼れる身内がいるなどの場合は認めてもらえないこともあります。
任意売却を行う不動産業者の中には、『任意売却に関するお客様の持ち出し費用0円』と宣伝していることが多いですが、それは必ず持ち出し費用0円になるということではありません。私たちも基本的にかからないように粘り強く交渉はしていくのですが、後々ガッカリされないためにも、必ずしもそうではないということをご理解ください。
期間について
住宅ローンを滞納すると、日を追うごとに銀行から「催促状」「催告書」「期限の利益喪失通知」「代位弁済通知」が届きます。「代位弁済通知」が届くと債権者が銀行から保証会社やサービサーに移行していますので、これからは保証会社やサービサーとの交渉となります。
そして保証会社・サービサーから「任意売却の申出書」が届くと任意売却の活動がスタートします。任意売却の活動期間は通常3~6ヶ月間です。そして、競売開札の前日までに任意売却において決済完了しておかないといけません。それができなければ強制退去となってしまいます。
具体的な期間としては代位弁済がされてからがスタートとなりますが、任意売却の成功に向けては、物件の調査、価格査定、配分表の作成、売却価格の交渉、債権者の合意などの事前準備と、購入者を見つけるための販売活動に一定の時間が必要となります。法律上、競売開札日の前日まで任意売却は可能となっていますが、これらを踏まえると、余裕の持ったスケジュールが必要なのはお分かりいただけると思います。
今は大丈夫、でも今後ローンの返済が厳しくなりそうだな…。
「支払い請求書」がポストに入っていたけど何だろう…。
金融機関から、「催告書」が届いた。
いよいよ「競売開始決定通知」が届いてしまった。
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